郷土料理をたずねて鉄道でめぐる味の旅食を育む歴史と風土

【大分・中津】わずか20分の乗り継ぎで出会った“中津からあげ”の温かい味

郷土料理をたずねて

列車乗り継ぎ、わずか20分の中津滞在

別府から小倉へ向かう途中、ふと気になっていた「中津からあげ」の文字。
乗り継ぎ時間はわずか20分──けれど、この短い時間の中でも“地元の味”に触れたい。そう思い、駅周辺でリサーチを重ね、辿り着いたのが【中津 彩鶏々〜イロトリドリ〜】さんでした。

中津駅到着は10:45。
お店の開店は11:00、次の列車は11:12発。
わずか十数分の勝負です。
果たして間に合うのか──そんな小さな挑戦が、思いがけない温かい出会いへとつながりました。


「彩鶏々〜イロトリドリ〜」で感じた、温かい接客と柔軟な対応

お店の外観はポップで明るく、一見カフェバーのような雰囲気。
それでも、店内に漂う香ばしい匂いと温かな空気が「ここは唐揚げの街・中津」だとすぐに感じさせます。

実は、開店時間の少し前に誤って店内に入ってしまいました。
準備中だったにも関わらず、スタッフの方は笑顔で迎えてくださり、
「乗り継ぎ時間内に間に合うように」と臨機応変に対応してくださいました。

油がまだ温まりきっていないことを丁寧に説明しながらも、
急ぎの旅人のためにできる限りの対応をしてくれたその姿勢に、
同じ飲食業に携わる者として心から感動しました。


味わいの余韻――素材を活かす“中津流”

今回注文したのは【せせり】と【骨なしもも】の2種類。

せせりは、ジューシーさと弾力が共存する一品。
噛むほどに鶏本来の旨みが広がり、唐揚げという調理法がその食感を最大限に引き出していました。
香辛料に頼らず、素材そのものの味を活かす潔さが印象的です。

一方の骨なしももは、歯切れよく柔らかい肉質を衣がふんわりと包み、
ひと口ごとに香ばしさと旨みが広がります。
列車内でいただきましたが、香辛料が控えめなため周囲に気を使わずに味わえるのも旅人には嬉しいポイントでした。


“からあげの街”が醸すあたたかい空気

中津駅前は落ち着いた街並みながら、周囲には多くの唐揚げ店が点在。
駅を降りた瞬間から、街全体が名物を誇りにしている空気を感じました。
短い滞在時間でも、「ああ、ここは“からあげの街”なんだ」と実感できる。
そして、そんな土地に生きる人々の温かさが、何よりの旅の味わいとなりました。


🍗 中津からあげのルーツと文化

中津の唐揚げ文化は、1970年代に地元精肉店が始めた“ニンニク醤油仕込み”が起源とされています。
現在では専門店が数十軒以上も軒を連ね、地元の人々の日常食として愛される存在に。
“家庭の味”が“街の名物”へと昇華した、まさに地域の誇りとも言える食文化です。


まとめ

20分の滞在ながら、心に残る中津の味と人の温かさ。
唐揚げの香ばしさの奥に感じたのは、地元を愛する人たちの想いでした。
旅の途中にふと立ち寄った街で、こうした温もりに出会えることこそ、
旅の本当の醍醐味なのかもしれません。


📍店舗情報

中津 彩鶏々〜イロトリドリ〜 本店
住所:大分県中津市大字中殿485-1
営業時間:11:00〜19:30
定休日:月曜日
アクセス:JR中津駅より徒歩8分 https://www.nakatsu-irotoridori.com/


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